月夜の散歩

「ふっ…これ位はいいだろっ…兄さん」



「えっ?!兄さん…って」



千歳が突然くちにしたことばに皆がざわめく



「俺達の父親は同じ人間だ…」



厳しい顔で冬夜が言うと



「俺は愛人…あっちは本妻だから兄弟なんだよ…一応ね」



「そ…んなこと…って」



「ここは俺のオヤジがやってた会社だ…こんな何処が溜まり場だったとはなぁ」



冬夜はニヤリと笑う



「分かり易くて良かったでしょ?」



千歳もニヤリと笑う
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