月夜の散歩
自分の気持ちがわからない…もやもやした気持ちで過ごしていたある日のこと


「今日は帰り迎えに行けねー遥人が行くから」


そう冬夜から言われたのは朝のお迎えの時のことだった


「どうしたのー何か用事?」


「んっ…ああちょっとな…」


そう言って目を閉じてしまった


あたしはそれ以上聞けなくて窓の外を眺めていた


この時冬夜が考えていた事なんてあたしには解るはずもなかった


この日から冬夜がお迎えに来る日は少なくなっていった
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