黒蜜蝶
「縄張りを荒らす気は無いと思いますが…」

男は俯く。

「今朝方…うちのが…3人…かすり傷程度を…」

「…………」

「それと…伝言が…」

「なんだ?」

「訳がわからない物で…報告するまでも…」


「いいから…言え」

輝の瞳(め)に男は青くなった

「スミマセン…『さくらを奪還しに』と…」


「ふっ…言ってくれんな…」
輝は静かに笑った

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