ロシアンルーレットⅡ【コミカルアクション】
「生きるのが死ぬよりも辛い… でも生きていかなきゃなんねぇ… それがどんなだか、お前にわかるか? 有坂皆人。」


「わかんねぇよ、わかんねぇ。けど、だからって何やっても許されんのか?」


「許せなんて言ってねぇだろ。」


 そう言って、蔦山さんは不意に顔を背けた。


 蔦山さん、あんたの過去に、一体何があったんだよ!?


 クソ親父の言いなりになって、悪事に手を染めたのも、その過去のせいなのか?


 クソ親父が何か弱みを握ってるとか… それとも蔦山さんに多大な利益があったのか…


「俺は… 今でもあんたを信じてる。」


 ほんとは露子に関しての情報なんか、どうでも良かった。


 俺が蔦山さんに会って一番したかったこと… ずっと伝えたかったこと…


 蔦山さんは顔は逸らしたまま、視線だけを俺に寄越した。


 その無表情からは、蔦山さんの心中は読み取れない。


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