DESTINY〜君と出会えたキセキ〜
五分間の短いニュースが終わると同時に、洗濯終了の合図が脱衣場から聞こえた。


だが、なかなか立ち上がれず、そのままソファーに腰を沈めた。



ふっと目を閉じると、あの日、最後に彼と会った日のことが思い出された。



これでよかったんだよね……私たち。



誰かに応えを求めるように、小さく呟いた。



そんな私の横を、カーテン越しに洩れる陽射しとともに、柔らかな初夏の風がリビングに送り込まれた。






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