君まで2ステップ
「じゃ、行ってきます!!」

「行ってらっしゃい。」


ほぼ同時に閉まった俺の家のドアと隣の家のドア。
俺は隣に視線を移した。


「梨亜!?」

「晴輝っ!?もう大丈夫なの!?っていうかあたし昨日…。」

「俺が風呂入ってるときにソファーで寝てたから運んだ。」

「ちょっ…勝手にあたしの体触んないでよっ!!」

「朝っぱらからご近所に誤解されるような発言すんなよ。
つーか運んだだけだから。何もしてねぇって。」

「だから!!何かしてたらただじゃおかないんだから!!
ってかどうやって運んだの?」

「どうやってって…普通に抱きかかえて…。」

「うそーっ!!お姫様だっこ!?
よりによって晴輝にお姫様だっこされたのあたし…
彼氏にお姫様だっこされるのが夢だったのにー!!」

「なんだそれ…。つか寝てた梨亜が悪いんだろ?」

「はぁー!?昨日あんだけ看病してあげたあたしに対してその態度でいいと思ってるわけ?」

「それについては…感謝してます。どうもありがとうございました。
ってか昨日も言ったじゃん。ありがとうって…。」

「足りないわよ!!毎日言ってくれたっていいくらいなんだから!!」

「え?いいの?」

「へ?何が?」

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