君まで2ステップ
到着したのはちょっとオシャレな感じのバー…
っていうかクラブっていうのかな…?奥の方は結構うるさいし。
どっちにしろ、こういうとこは来たことないから分かんない。


「じゃ、俺たちはあっちで飲もっか。」

「えっと…はい。」

「じゃー俺たちはあっち行こう。ね?那美ちゃん?」

「…はい…。」



那美と離れ離れになっちゃった…。
お店の中、結構暗いし見つけるの難しいかも…。



「梨亜ちゃん?」

「えっ?」


目の前には啓介さんのドアップ。


「どうかしたの?なんか今日、元気ないね?」

「そっ…そんなことないです!!」

「そう?何かあったんならなんでも相談して?俺、ちゃんと聞くよ?
梨亜ちゃんが元気ないと、俺も元気無くなるし。」

「ごめんなさい!!元気ですっ!!大丈夫です。」


あたしはなんとか作り笑いをした。


「そっか。良かった…笑ってくれて…。」



良かった…騙されてくれた…。
でもきっと…啓介さんじゃなくて晴輝だったら…。

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