君まで2ステップ
「つ・ま・り!!あたしの超貴重なファーストキスを奪ったのは晴輝…だけど?」


そう言って俺を見上げる梨亜。
その上目使い…普通に反則だから。

そんな俺の気持ちを読み取ったのか、梨亜はにやにや笑ってる。

梨亜に翻弄されすぎてるってことは分かってるけど…
でも抜け出せそうにない。梨亜の罠からは一生…
つーか抜け出す気さえないんだよな、俺。


「つーか梨亜…。」

「なぁにー?」

「お前から出された約束、ちゃんと守る代わりに…お前も俺と約束してくれよ。」

「内容によるけど?
何を約束すればいいの?」

「…他の男に触られないこと。
梨亜に触っていいの、俺だけ。」

「はぁ?晴輝のくせに何言ってんの!?超身の程知らずなんだけど!!」

「はぁ!?
んな顔真っ赤にして言われても全然説得力ねぇんだけど…。」

「はぁ!?顔…赤くなんかないしっ!!晴輝の見間違いなんだから!!」

「見間違いじゃねぇし。だってほら…。」


俺は梨亜の頬に両手を添える。


「こんなに熱いけど?」

「ちょ…気安く触んないでよ!!」

「だから…約束してって。梨亜に…。」

「他の男に触られたくないなら、晴輝が全力であたしのこと守ればいいだけじゃないの!!違う?」


形勢…逆転。
つーか…
真っ赤な顔してそんなことを言う梨亜がどうしようもないくらい可愛くて、思わず『うん』って言ってしまいそうになる。


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