君まで2ステップ
* * *


「ちょ…待て。」

「なんだよ?」

「その梨亜さん、本物?」

「どういう意味だよ?」

「お前の妄想とかじゃなくて?
だって今とあまりにもかけ離れてんだろ…?」

「残念ながら本物だよ。
梨亜は昔は…今みたいな高飛車な女の子じゃなかった。」

「じゃあなんで今あんな…。」

「それは…梨亜が急にモテだしたから。
そこから…なんか色々狂い始めた。」

「は?」

「梨亜、小4くらいから急激に可愛くなって、背も伸びて…
なんつーか大人っぽくなったんだよ。
んで、男にちやほやされるようになった。」

「へぇ…マセガキばっかだな。」

「まぁな。
で、梨亜のやつ…そこでヘンになった。
自分は可愛いんだって自覚?しちまったんだろうな。
純粋で可愛かった梨亜はいなくなって、今に至る。」

「なるほど…
でもお前、まだ好きなんだろ?」

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