空に叫ぶ愛
しばらくすると私は川に連れて来られた。
なんで川?
そう思った時に、空が優しく川岸にある大きな石の上に私を座らせるように降ろした。
「見せて…」
そう言うと空は私の靴を取り、さらには靴下まで取った。
私は黙ってそれを見ていた。
空は真剣な眼差しで私の右足首を見てくれて。
まつ毛、意外と長い……
なんて思いながら。
水の流れる音が静かに聞こえていた。
「いっ……」
「痛い?」
空が私の足首をひねるように動かしたから、悲痛な声を出してしまった。
当たり前じゃない!とは言わなかったけれど、その代わり深くうなずいた。
「そっか…ごめん。足、川の水につけてみ?冷たくていいかも」
空に「うん」と言って、川の水に足をつけてみる。
あまりの水の冷たさに「冷た!」と思わず足を引っ込めてしまって、足に激痛が走ったのは言うまでもない。
「くっはははっ…愛って天然なん?」
なんて言いながらお腹を抱えて笑う空を睨みつけた。
そこまで笑うことないじゃない。