空に叫ぶ愛

迎えに来てくた……?


ほぼ初対面おばあちゃん。


どうしたらいいか、しどろもどろしている自分が少し恥ずかしかった。



「久しぶりやね~…大きくなって…」



とりあえず、苦笑い。

私って人見知りだったんだ…



「愛? 大丈夫ね?」


「あ…、はい…」



おばあちゃんに敬語ってどうなの?

普通…なのかな?


わかんない。


ニコニコ笑うおばあちゃんは、目じりが下がるのが特徴だった。


それはどこかお父さんに似ていた。


お父さんは優しかった。

でも、苦笑いとか愛想笑いが見え見えで……


見えない壁を感じていた。


きっと、私が扱いづらくて苦笑いや愛想笑いではぐらかしていたんだと思う。


いわゆる困ったような笑顔。


お父さんの心から笑った顔を見た覚えがあまりない。


どの笑顔が本当の笑顔なのか、

本当はどんな顔で笑うのか、


私は知らない。

< 4 / 374 >

この作品をシェア

pagetop