猫になって君にキスをして

「あ、流川」

「なにやってんだよ、電話にも出ねーで」

「だって流川、遅いから、遊んで待ってようかと思って」

「探したんだぞ」

「ごめんごめん」


どうやら、カップルらしい。

オトコはあきれた様子のまま、オンナの運転をじっと見ていたが、


「お前……、やり方わかってんのか? このゲームの」

「うん、まあ」

「だったら。なんなんだ、その安全運転は」

「練習しようと思って」

「練習?」

「うん。しばらく車の運転してなかったから」

「……カートゲームで運転の練習するやつがどこにいるんだよ」

「にゃ(ぶっ)」


さっきのシューティングゲームとは雲泥の差の最低得点をマークし、

そのオンナの運転が終わった。


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