愛しいわがまま。


それからいつも通り学校は過ぎていって。





「凌〜 帰るぞー」

「んー。」


放課後、教室まで遥が迎えに来てくれるのも、いつも通り。



他愛ない話をして遥の家に帰り着く。



「「ただいまー」」


1人暮らしの私が心配らしい遥は
やたら私を帰らせたがらない。

いつしか遥の家に帰るのが習慣になっていた。



「あ〜疲れたっ」


遥の部屋。

ベッドに寝転び雑誌を広げる私と
ベッドを背もたれにしてテレビに目を向ける遥。



「あ、凌」


遥が振り向いて私を呼んだ。


「んー?」

雑誌から遥に目を移して私は首を傾げる。


「明後日どこ行きたい?」


そう言った遥は楽しそうだ。

それを見て私も笑顔になる。



< 30 / 92 >

この作品をシェア

pagetop