With ~一緒に~
「確かに禁じてはいないけど……
でも、それって規約のすき間をかいくぐるようなものなんじゃない?
そもそも、チラシや校内での演説を禁止してるのも、候補間の不公平と競争の激化をなくすためでしょ?」
「だめなら、俺がやったあと、選挙管理委員が規約の変更を考えればいいことだろ?」
「まあねえ……」
凛子がしぶしぶうなずくと、片岡君は楽しそうに航君の顔を見た。
「でさ、できればケータイゲーム作れないかなって思ってんだ」
片岡君の熱い視線を受けて、航君がつぶやいた。
「それって、俺に作れって言ってる?」
航君が聞くと、片岡君は大きくうなずいた。