六年一組、本紛失事件
「飛騨さん」

 と、小森はすぐに指名した。

「ええっ? 何で? やだ! 馬屋君とじゃ嫌よ。それに私のスカート中を見ようとするし、違う人にしてよ」

 慶子は保健委員などやりたくないのがみえみえだった。特に馬屋がいるから余計に嫌なのだ。

「お前のスカートの中なんて汚くて見ねーよ。ブス!」

 馬屋の言っていることは間違いである。性格は悪いが、アリスに次いでルックスはかなり良いから、スカートの中をのぞけるなら見ない男子生徒がいないはずはない。

「飛騨! 決まりだ」

 と、高基教諭は言った。今までの流れからして、反論することはなかった。

< 35 / 302 >

この作品をシェア

pagetop