Bコース
「はい。」


食べ終われば、水の入ったコップに薬に体温計。


バタバタと動く悟。


食器洗いに、洗濯。


今日も私の下着は、悟に干される。


ー ピピピ ー


「何度?」


洗濯物を干しながら、ベランダから顔を覗かせる。


「36度8分。」


「お、いいね。
でもまだ無理しちゃだめだよ。
今日一日は寝てる事。」


「うん、わかった。」


私ってば、何素直にうなづいちゃってるわけ。


「悟お兄ちゃん、支度できたよ。」


「よーしでは、お出かけチェック。」


「ハンカチ、ティッシュ。」

「「もったー。」」


お出かけチェックを聞きながら、暖かい気持ちになる。


達也と千春を引き取った日から、こんなにゆっくりした日はなかった。


毎日が必死だった。


周りには無理だと言われ続けた。


役所からも、母親は無理だと言われ、いつ達也と千春を施設に入れられるかわからない。


誰も認めてくれない日々。

弱音ははけなかった。


私が無理だと言えば、達也と千春は施設に連れていかれる。


達也と千春が、私と居たいと言ってくれるかぎり頑張るつもりだった。
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