Bコース
「あら、よかったら私にもお名刺いただけないかしら。」


名刺を持っていた、私に気づいたママの行動は早かった。


「いいですよ。」


名刺をもらったママの目は光ったように見えた。


「まあ、弁護士さんなんですね。
これからも末長くお付き合いしたいですわ。」


「こちらこそよろしく頼むよ。
かすみさん、風邪で休んでたんだってね。
お酒はまだダメだよかすみさん。
ママ、温かいお茶でも持ってきてあげてよ。」


ニッコリ笑うイケメン弁護士。


「お茶ですか?」


かたや、ひきつり笑いのママ。


「そう、かすみさんの事気に入ったからね。
気に入ったこには優しくしたいタイプだから。」


「よっよかったわね、かすみさん。」


ひきってるよ、ママ。


「あとは果物でも食べる?
ママ、フルーツ盛り合わせね。
まだ他にお客いないみたいだし、女の子みんな呼んでよ。
あっ、かすみさん、みんなも果物食べるかな?」


ママが目で
『食べるって言え』
って訴えて来る。


「たったぶん食べるんじゃないかなー。」


「そう、じゃママ適当に用意して。」


「はい、かしこまりました。」


ママ、笑顔が眩しいよ。
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