夢を求めて
夜、村井は仕事を片づけ平田が見守るリコの病室に行った

微動だにしないリコ

何も言わずリコの手を握ってリコを見つめる平田

何を思っているのだろう

「目覚めないっすね」

村井が初めてリコを見たときのことを思い出しながら軽く言うと、平田は寂しそうな目をした

「恵理子ちゃん、だいぶ無理したんだろうね」

リコの額にかかる髪の毛を避け、スイムキャップの日焼け後を見ながら平田が感慨深げに返す
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