涙の枯れる頃



「わっ…」
日向は小さくため息をついて、私を抱えあげた

「…もうすぐで出来あがるから、ここで見とけ。それだったらいいだろ?」
「…うん」
私は日向の傍にある、キッチンのイスに座らされた
日向はスグに料理の続きをし始めた

私はそんな日向の横顔を眺めてた。
……本当に綺麗な顔をしてて、ちょっと…という所が、1つも無かった。

日向は慣れたように、料理を作り上げた

「…食べるぞ」
「うん」
日向は、片手で私を抱き上げ、料理を運んだ

……私、重いはずなのに。

日向は細いのに、何処にそんな筋肉がついてるんだか…。


日向は、ドアを開けて私を白と黒のチェックのカーペットの上に降ろした。


此処も、モノクロの部屋。

大きなテレビと、黒のソファーに、白のテーブル。

此処も、日向の甘い香水の香りが、漂ってる。

さっきの、ベットでは、日向の香りに包まれてるみたいだった。
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