不器用な君等の唄へ
そんなにすくってどうするの。
あたしといえばすぐに破れて終わり。
「…。」
金魚たちが可哀想なくらい小さい袋の中で泳いでいる。
「…どうすんだよ。」
「あたしに聞いても答えは見つからない。」
とりあえず2人して溜め息を吐いておいた。
「ママー!!キンギョほしい!!」
…うわっ。
小さい生き物がバタバタと走ってくる。
あたしがこの世で苦手なものNo.1、うるさいガキ。
「ママー!!」
叫んでいるものの、“ママ”の姿は見えない。
「キンギョほしい!!」
煩いったらありゃしねぇんだけど。