涙天
-−君。−-



春の暖かさが漂う風が僕の前を吹き抜け
少し茶色い髪の毛がなびく…




そんな中、僕はバス停にいた。



『聖徳高校前行き』



そう、僕は今日から高校生になる。

そして今日が入学式。



バスは7時50分に来る

腕時計を見ると今は7時47分。


ポケットに手を入れ
バス停のすぐ横の電柱に寄っ掛かった


すると息を切らしながら同じ制服を着た
一人の男子生徒が走ってきた


『ハル〜 ごめーん 寝坊した』



桜井 晴輝(サクライ ハルキ)

僕の名前だ。



『おせぇ〜よ 涼太』


そして、こいつが木村 涼太(キムラ リョータ)


小学校からの付き合いで親友でもある。



『ごめん、ごめん。 バスは!?』

『大丈夫。 ギリギリセーフ』

『ふ〜 よかったぁ』


涼太は安心したのか、ベンチに座った



『なぁハル、今日から俺ら高校生だぜ!?』

『そうだよな〜 まだ実感ないけど』

『俺、めっちゃワクワクしてきた』

『ぶっちゃけ俺も』




少ししたらバスがやって来た。



『おー きたきた、んぢゃ行こーぜハル』

『おうよ』




バスは僕らを乗せて走った…



僕の空を晴れにしてくれる太陽のところへ…



< 2 / 3 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop