王子様のつくりかた
* * * * *
登録してから、2時間程経った頃・・・・・・・・・・
♪~
携帯が鳴った。
それも、三人同時に。
「「「!!」」」
ちょっとビビるよね、三人同時に鳴ったらさ。
「あ、メール来てる~」
「ホントだ」
花音と麗はすぐさま携帯をチェックしてたけど、あたしはめんどくさくて放置。
「え~・・・・・・・・・・残念だぁ・・・・・・・」
メールを見た花音がそうぼやく。
「どうしたの?」
「花音、はずれだった~・・・・・・王子様・・・・・」
そうか、そのメールか。
どうりで同時に来るわけだ。
「あ、うちもはずれだ」
「麗もはずれか・・・じゃ、あたしもはずれだな」
見る必要無いや。どうせはずれだし。めんどくさいし。
「だよねぇ!大体抽選で5名っておかしいよね!!」
「うん・・・ゲームなんだったら抽選とか必要ないよね」
「ってか、それがウリなのかもね?
登録者数だけ増やして、ゲームをプレイできるのはわずか5人。
みんな、自分がその5人の中に入れると期待させて登録させて、実は誰もプレイできないとか・・・・・・・」
麗さん・・・その分析、なんだか怖いです。
「ま、いいや。じゃ、みんなはずれってことで(笑)」
「え、でも一応心愛も確認しなよ~」
「え~・・・めんど「確認するよね?」・・・・・・・・・・ハイ」
あたしは花音のただならぬ笑みに押され、しぶしぶ携帯を開く。あーめんどくさい。
「えっと・・・?『ご当選おめでとうございます』・・・・・やっぱはずれじゃん・・・・・・・・・・・って、え!?」
「うそ、心愛・・・」
「と、と、当選してしまったぁぁぁーっ!!!」