王子様のつくりかた
あたしたちは3人であたしの携帯を覗きこむ。
『ご当選おめでとうございます。
【A recipe for prince ~王子様のつくりかた~】は、王子様をあなたの理想に育て上げる育成ゲームです。
それでは見習い王子様を送りますので、以下の事項をご記入の上、送信してください。
住所:[ ]都/道/府/県[ ]市/区/町/村[ ]
名前:[ ][ ]
電話番号:[ ]-[ ]-[ ]
郵便番号:[ ]- [ ]
メールアドレス:[ ]
誕生日:[ ]年[ ]月[ ]日
血液型:[ ]型
理想の王子様のタイプ:[ ]
以上になります。送信頂きましたらスタートページにアクセスできるようになります。説明書はそちらの方に付いておりますので、注意書き等はそちらをご参照ください。』
「わぁっ・・・!楽しみだねっ!!はやく登録しよっ!!」
はしゃぎはじめたのは花音。
「いや・・・住所とかって・・・・・詐欺だよきっと・・・・・・・」
麗は深刻な顔。
「麗の言うとおり・・・あたしも詐欺な気がするよ・・・・・って花音!?」
あたしが呟いてる間に、花音は勝手にあたしの携帯をいじっていた。
「・・・・・・・・・・・・・ごめん・・・心愛・・・・・・・・・・・・」
「はぁ・・・・・・・・・・?」
「勝手に送信しちゃいました・・・・・エヘヘ?」
「はぁぁぁぁーーーーーっっ!!??」
エヘヘ、じゃないよちくしょー。
ほんとに詐欺だったらどうしてくれるんだ・・・
あぁぁ・・・あたしの個人情報が・・・・・知られてしまったぁぁぁ・・・・・・
どうしよう・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・