王子様のつくりかた





「あぁぁぁぁ・・・・・もうだめだぁ・・・・・・」



「まぁまぁ、そんなに落ち込まないでよ!きっと詐欺じゃないって!!」



どこにそんな確証があんのよ!!



「これからきっとあたしは・・・借金まみれに・・・・・」



「大丈夫大丈夫♪そのときは花音がなんとかするって!・・・・ね、麗?」



「利息は安くしとくからさ」



「あたし、借金前提ですか!?」



♪~



「あっ、メール来たみたいだよ!」



「はぁぁ・・・・・・」



メールを開くと、スタートページへのリンクが貼ってある。



「さ、クリッククリック!」



カチ、とため息をつきながらあたしはボタンを押した。



♫~♬~



陽気な音が鳴って、ピンク色の画面に変わる。



下の方にはアイコンが2つ。



『説明書』と『スタート』。



あたしは説明書とか読むのがめんどくさいので、いつも読まずにゲームを始める。



なので、今回もいつものように『スタート』を押した。



「心愛、説明書いいの?」



「いいよ。どうせゲームなんだから・・・ルールくらいそのうちわかってくるって。」



「そう・・・・・・?」



でもあたしは、このとき説明書を読まなかったことを、後で後悔することになる・・・・・。




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