王子様のつくりかた
♫~
またもや陽気な音楽が鳴り、画面には文字が映し出される。
『それでは王子様をつくっていきましょう!
まずはこの5人の中から好みのタイプを選んでください★』
そして、文字の下には顔写真。
「この人かっこいいじゃん!」
興奮気味に花音が指差したのは、茶髪でロン毛で・・・モテ男ですっ!ってカンジの男。
「こっちの方がよくない?」
反対に麗が指差したのは、黒髪で無表情の・・・クールですっ!ってカンジの男。
「別に・・・・・誰でもいいんだけど・・・・・」
「じゃ、花音がかっこいいって思った方ね!」
「わかった」
そうしてボタンを押すと、『既に他のユーザーの方が登録済みです』と表示された。
「そうか・・・・・抽選で選ばれた5人の、早い者勝ちか・・・・・」
麗が言う。
確かにそうかも・・・
「そうなんだぁ・・・残念」
「じゃ、次はうちが選んだ人を」
麗の選んだ人・・・あぁ、クールか・・・(勝手にあだ名つけた)
あたしはクールのところでボタンを押す。
『既に他のユーザーの方が登録済みです』
「うちもか・・・残念だね」
そのあと、麗の予想は見事的中し、どうやら早い者勝ちだったようで・・・・・・
最後に残ってた一人は、明るい茶髪の赤渕メガネくん。
あたしは仕方なくそのメガネくんを選択した。