カジュアルロンド
カナモリが主催した合コンで、サヤと出逢った。 
愛知から上京してきた大学2年生で、笑顔がとてもかわいい子だ。
映画や小説の話で盛りあがり、携帯のアドレスを交換した。

居酒屋で飲んだ後はカラオケへ。
そして午後10時頃に解散となった。

「帰る方向が同じだから、ちゃんを見送ってやれよ」
カナモリは僕の肩を叩き、意味深に囁いた。

カナモリ達と別れて、僕らは中央線に乗った。
車内はとても混雑していて、お互いの体が自然と触れ合う。

サヤから伝わるやわらかい感触と香水の匂い。
女性に慣れていない僕は、手摺りにつかまりながら緊張していた。

少し頬を赤くさせたサヤは、よく喋り笑う。
明るくて素直な子だ。

サヤが先に電車を降りた。
ホームから恥ずかしそうに軽く手を振って、見送ってくれる。

合コンも楽しいものだな、そう思いつつ車窓の外を眺めていると携帯にメールが届いた。
サヤからだ。

「今日は楽しかった。夜、電話してもいい?」

末尾にかわいい顔文字つき。少し心が躍った。

「もちろん」

僕も柄にもなく顔文字つきで返信した。
< 12 / 20 >

この作品をシェア

pagetop