カジュアルロンド
「リアル友達?本当?」

とりあえず聞いてみる。

「うん、本当ですよ。私、カナと同じ大学に通っているの。で、伝言を頼まれたのです。約束の場所に行けなくてごめんなさいと伝えて欲しいって」

僕が黙っていると、彼女は言葉を続けた。

「カナ、自転車で駅に向かう途中、交通事故に遭ったのですよ」
「事故?」
「ええ。それで今入院中なのです」

僕はそれから矢継ぎ早に質問し続けた。

全治2週間の入院。
交通事故の様子。
カナの携帯が壊れて連絡できなかったこと。

なかなか凝ったイタズラだなと思いながら、この『伝書鳩』の本当の中身は誰だろうと考えていた。

「気にしないで早く治してくださいと伝えてください」

そろそろイタズラに乗るのも終わりにしようと思い、僕は彼女に言った。

「伝えておきます。カナ、ずっと心配していたから会えて良かった」
そう言った。

傍観していた『ARON』が突然言葉を挟んだ。
「見舞いに行けば?」
「見舞い?」
「そうだよ。見舞いくらい行ったらどうだ?」

つい笑ってしまった。本当に凝ったイタズラだ。
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