【完】先輩◆同級生《隣の席の不思議な王子》
私達を見てひそひそ話すのはクラスの女子達。



「やーねー。美和が可愛いからって妬みだ。ねー?マッキー。」



「だ、ね。」



いやいや、私可愛くないし。



っていうか、女子ばかりか、いつもは女子のすることに口出し出来ない男子までちらちらと、こちらを窺っている。



キヨちゃんはふわーっとしていたのに、突然、もう一度私をぎゅーっと後ろから抱きしめた。



「あの、キヨちゃん、ドキドキするんですけど。」



キヨちゃんから柔軟剤のいい匂いがする。心なしか顔が熱くなってきた。



「むし、よけ。」



私達のそんな光景を、旭はくたびれた股引きばりのゆるゆるな口角で見ていた。
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