月と太陽の事件簿15/人形はなぜ捨てられる
達郎はソバつゆを手に取った。
「それ水じゃないわよ」
「わかってるよ」
そのまま達郎は、ソバつゆを一気に飲み干した。
「あー美味い」
「体に悪いわよ」
「普段甘い物ばかり食ってるから大丈夫」
甘党の心理としてはある話…なワケがない。
「そんなこと言って。麻砂女お婆ちゃんに怒られても知らないから」
「婆ちゃんには内緒にしといて」
だったらやらなきゃいいのに。
呆れるあたしとは対照的に、達郎は飄々と事件の話を続ける。
「広義が息子たちの介護を嫌ったのなら、人を雇えば良かったんじゃないのか?」
「費用や通勤距離など、色んな条件がネックになったみたいね」
「じゃ、息子夫婦はどうしたんだ」
「主治医の仁藤が色々と相談に乗ってくれたそうよ」
そして日に一度の往診と、ホットライン代わりの携帯電話を持つことを申し出てくれたという。
「広義は最初それも遠慮したみたいだけど、皆で説得して、ようやく了承したそうよ」
「それ水じゃないわよ」
「わかってるよ」
そのまま達郎は、ソバつゆを一気に飲み干した。
「あー美味い」
「体に悪いわよ」
「普段甘い物ばかり食ってるから大丈夫」
甘党の心理としてはある話…なワケがない。
「そんなこと言って。麻砂女お婆ちゃんに怒られても知らないから」
「婆ちゃんには内緒にしといて」
だったらやらなきゃいいのに。
呆れるあたしとは対照的に、達郎は飄々と事件の話を続ける。
「広義が息子たちの介護を嫌ったのなら、人を雇えば良かったんじゃないのか?」
「費用や通勤距離など、色んな条件がネックになったみたいね」
「じゃ、息子夫婦はどうしたんだ」
「主治医の仁藤が色々と相談に乗ってくれたそうよ」
そして日に一度の往診と、ホットライン代わりの携帯電話を持つことを申し出てくれたという。
「広義は最初それも遠慮したみたいだけど、皆で説得して、ようやく了承したそうよ」