その瞳に映して。~先生に恋した私の恋愛日記~
「繭!今日カラオケ行こーなっ♪」

「おぅ!何歌おうかな~あっ!やっぱaikoだなぁ♪彼氏の前だし!」


私達は授業中でもワイワイ、ガヤガヤしている。

「ほら、そこ!うるさいっ!」

「オマエの方がうるせー!ばばぁ!」

ハハハハハハハハハッ

クラス中に笑いの渦ができる。

コイツゎウチのクラスのBOSS、阪中健。どの先生にもこんな口調。下ネタも平気で口にする。
いつの間にか私も健達と絡むようになってきて、少しずつ琴美といる時間が減ってきていた。

「繭!今日金曜日だから一緒に帰れるよね?」

「あっ!ごめん!今日学校帰り、健達とカラオケ行くんだ!ごめんね!」

「あっ!わかったよ・・・・!」

私は、琴美がいなくても十分楽しかった。このクラスにいるだけで幸せになれた。テンション高くいられた。

でも、一つ・・・不満なことがあるんだ。

【担任が佐々木先生じゃないこと。】

佐々木先生なら一緒に悪ノリしてくれて、教師っぽくなくて、接しやすくて、相談ものってくれて・・・。
こういうとこが人気の秘密なんだと思う。

でも、私には周りの女子はそれがわかってないような気がする。

ただ、【顔がカッコイイから】【喋り方がかわいいから】ただそんなことではしゃいでる気がする。

私はたまにそんな光景を見ているとイライラすることがある。

この気持ちが何なのかは自分でもわかんない。

でも、絶対恋ではない。私には彼氏がいるから。
翔っていう大事な彼氏がいるから。

もし、翔がいなくても、生徒と先生。絶対恋愛なんてしちゃいけないんだ。

だって・・・もし先生と付き合ってるのばれたら先生が警察に捕まっちゃうもん。そんなの嫌だから。

てか、まず先生と付き合うとかありえない妄想だもんね・・・・。

でも最近私おかしいみたい。

何考えてても佐々木先生のことしか出てこないんだよね。
何をしてる時も佐々木先生。

でも、こんなに佐々木先生のことを想っていても、佐々木先生には伝わらない。



< 6 / 35 >

この作品をシェア

pagetop