サクラ咲ク
「あまり自分を嫌ってはいけないよ。」
山南さんはそう言って私の頭を優しく撫でた。
その声が、言葉が、瞳が、
その存在がただ温かい。
「さて、広間に運ばなくては。悠希くん、手伝ってくれるかな?」
「はいっ!!!当たり前です!!!」
温かい人。
父がいたら、こんな感じだったのかしら。
近藤さんや山南さんみたいに、温かくて大きな人だったのかしら。
そうであれば、いい。
優しくて温かい人だったらいい。
きっと私は二度と会えないけれど。
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