ボスを継いだ少女
「何言っているの」


不安がよぎった。



「この前の事件で僕が辻本のお父さんに重傷を負わせたから…」


「…」


「大丈夫、命に別状はないから…。今のところは…」



私は腰に入れたナイフを一本出し、『神山ミコト』に投げた。


しかし、『神山ミコト』に当たる前に止まってしまった。



「なんで…」


「僕に『能力』も『キャンセラー』も効かないよ。
たぶんこうなると思ったから先に言っといたけどよかった。
それじゃあ、行こう。ナナミも待っているから」



私はしばらくその場から動けなかった。


何が起きているのか分からなかったからだ。



「早く着なよ。置いてくよ」

「待って」



私は頭の中が真っ白になった状態で『神山ミコト』の後ろを歩いた。
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