青春の風
 
「早く行こう……、血液の流れが悪くなってんだよ。早くしないと、浮腫みで誰かわからなくなるからな」



そんなことを少し笑って軽く答える青空先輩の声も震えていて。



「じゃあ、週末な。準備は俺達に任せてくれよ」



「頼むわ」



それは初めて青空先輩が部活動を誰かに任せた瞬間だった。
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