カクテル・ドリーム〜それぞれの道〜
髪には少し寝癖があって、ラフなスウェット姿のサトシくん。


いつもビシッとキメているサトシくんと同一人物だとは思えない‥。


「‥なんだよ、俺の顔に何か付いてるか?」


サトシくんをジーッと見つめていた私の顔を、サトシくんが覗き込んで言った。


「なんか‥無防備なサトシくんってカワイイなぁ‥なんて。」


思わず本音を言ってしまい、私はハッと我にかえった。


「‥‥‥。」


「‥あ、待って!変なこと言ってゴメン!」


私は閉められそうになったドアにしがみついた。
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