カクテル・ドリーム〜それぞれの道〜
「私‥由依さんのような技術はないですけど‥。」


「康介さんにもう一度、由依さんのオレンジ・ブロッサムを飲ませてあげたいんです。」


おばさんは私の顔をじっと見た。


「この前、康介さんを救って欲しいって言ってましたよね‥?」


「康介さんのことを救えるのは‥やっぱり由依さんだと思うんです。」


おばさんはしばらく黙ってから、厨房の方に行って小さな瓶を持ってきた。



< 144 / 460 >

この作品をシェア

pagetop