1985

卵焼き

5分ほど二人が話してから、チャップが俺に話してきた、

「タク!サッチュー一人で兄弟の面倒みとんねんて。」

空気読んでくれよと正直思った。女が苦手な事を言うとけば良かった。

俺は返答に困った。なぜなら会話を全く聞いていなかった。

返答に困った俺はとっさに、

「お盛んですね!」

と意味のわからない返答をしてしまった。

3秒ほど沈黙が流れた。

やってもたぁと思ったその時、

「ハッハッハァ、あんたおもろいなぁ。意味わからんけどクールな笑いやなぁ。」

サッチューが笑ってくれた。チャップも笑っていた。

その後妙に話が弾みボーイッシュな彼女とかなり仲良くなった。

クラスで一番の仲良し3人組になった。

チャップの何気無い一言から仲良くなった。

昼休みに、

「ありがとう!」

と言って弁当の卵焼きをあげた。

チャップはハテナマークが頭の上に浮かんでいたが、

「いただきます。」

と言ってバクバクたべだした。

「ズルイ、うちもちょうだいや!」

とチャップに卵焼きをあげた意味が分かって無いことをクスリと笑いながら卵焼きをサッチューにもあげた。

「何わらっとん!欲張りな女やおもっとんちゃうん?」

そんな感じで二人の元気さに尊敬しながら、サッチューが仲間入りした。
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