王子と姫が出会いました。
王子君はほっとけないからってあたしよりナツカさんを選ぶの…?



「ナツカの親父さん、病気なんだって」

「えっ…?」

「親父の友達で、ガキん時はスゲーよくしてもらったんだ」

「…………」

「手術受けるために戻って来たらしいんだけど、成功する確率が低いって言われてんだって」



そんなの…知らないもん…。



あたしには関係ない…。



それを聞いて、あたしになんて言えって?



「ちゃんと姫のこと好きだからな?これは大前提」

「はい…」

「俺がナツカの支えになったら…ヤダよな?」

「あたしよりナツカさんを優先するってことですか…」

「そうじゃねぇけど…」



ナツカさんは王子君のことが好きなのに。



そばにいたらもっと近づいてしまう。



でもナツカさんのお父さんが…。



「あたしに答えなんか求めないで…」

「姫…」

「あたしは自分のことしか考えてない!!王子君の思うようにしなよ!!あたしには関係ないから!!」



そんなことが言いたかったわけじゃないのに…。



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