王子と姫が出会いました。
蘭ちゃんに話しても気分は晴れなかった。



見た目で敵を作るナツカさんには同情もするし共感もしてしまう…。



だから世話を焼いたんだと思う…。



1時間目が始まっても、王子君は戻って来なかった…。



苦しいくらい黒に染まりそう…。



いる場所はわかってる。



王子君の教室だ。



休み時間、ドキドキしながら向かって静かにドアを開けた…。



「王子…君…あの…」

「おいで」

「ナツカさんは…?」

「いねぇよ。さっき戻ったから」



ソファーでボーッとしてた王子君に近づいた。



空いてる場所に座ると髪に指を絡ませて来る王子君…。



「幼なじみなんだよ…」

「はい…」

「俺はどうしたらいい?姫といたいのに、アイツのことほっとけねぇの」

「なんで…」

「俺が辛い時にそばにいてくれたのはナツカだったから…。お前のことは本気で好きなんだけどね」



『ナツカに対する気持ちは友情』



それはあたしにどうしろって言ってるんですか?



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