王子と姫が出会いました。
仕事に打ち込めば、まだマシになる。



だけど今の俺は勉強もしなきゃならないし、成績を落とすわけにもいかない…。



だけど少しでもヒマができたら姫のことばかり考えてしまう…。



今はダメだ、頭から消えろ。



「社長、リュウさんからの書類です」

「お前は目ぇ通したのか?」

「もちろん。頭に入れときました」

「ライアン、王子をロボットにでも改造したのか?」



仕事に対する考え方や、やり方なんかはライアンから全て学んだから。



それは俺の体に染み付いてしまったみたいだ。



「大学行ったらデザイン部でデザイン学べ」

「はい」

「俺はムリだけどライアンが言うには王子にそっちの才能もあるって言ってたからな」

「そんなことライアンが…」

「食えない男だっただろ?仕事してた時の兄貴にそっくりだ」

「えっ…親父がライアン系…?」

「厳しかったぞ、兄貴」



俺には優しかった記憶しかないけど…。



あのライアンがふたりもいたら会社なんか絶対継がないけどな。



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