王子と姫が出会いました。
それから夏休みも終盤に差し掛かった時、仕事で目にした書類に姫の名前があった…。



リュウさんとのスケジュール確認中。



「えっ…これなに…?」

「この雑誌の特集、うちのブランドですから。モデルさんの着る服のことで」

「僕…この日は行けないです」

「私情と仕事は切り離していただかないと」

「リュウさんが行ってください!!」

「私は別件で社長に同行しますので。責任、丸投げですか?」



なんで俺が撮影に行かなきゃなんないんだよ…。



『責任』と言われると体が反応してしまう…。



困ったことにライアンから叩き込まれた仕事に対する頭は拒否ができない…。



行くしかないのか…。



その日はあっという間に来てしまい、朝からなぜかソワソワした。



いつも通り、スーツを着て向かうのは現場…。



喉がカラカラでコンビニで買った水を片手にやって来た。



「おはようございます、本日はヨロシクお願いします」

「おぉ!!生のシキ君に会えるとは!!」



姫の姿を探してしまう…。



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