「 CRAZY C@ 」
 
クラスの人がちらほらと居なくなり始めたので
あたしと優も体育館へ向かうことにした。



『和泉って何かやっぱ変だよね♪』


優はよく、普通の顔して
きついことを言ってくる。
気にしてるわけじゃないのだが、
時々むかっとする。


「あたしは普通だよ。普通っ。」

『普通の人はSHR中にパンは食べませーんよっ♪』

「…む。」


あたしがふて腐れると、優はケラケラと笑いながら
あたしの頭をくしゃくしゃ撫でた。



『もー本当に和泉は可愛いんだからぁー…きゃっ!?』


優がよろけながら悲鳴をあげたかと思うと
隣には優ではなく、日和がいた。


『邪魔。ここは俺専用だっつーの。』

『ゲッ!!また日和に和泉の隣を取られた…パンチ!!』

『…っつ!?何すんだよブス。』

『…ブス!?レディになんてことを!!』


すれ違う生徒はこっちを見てヒソヒソと話している。
二人はそれに気づくはずもなく、
ギャーギャー喚いて口喧嘩をしながら
どんどんと前へ進んで行ってしまった。
 
< 10 / 30 >

この作品をシェア

pagetop