「 CRAZY C@ 」
 
2年の階へ向かった理由は、ただ一つ。
そう、あたしは春日とお弁当を食べようと考えたのだ。



…が、あたしは重大なことに気がついた。


まず一つ。
あたしは栗山春日のクラスを

「……知らない…。」


二つ。
あたしの手の中にお弁当は

「…………なぃ……。」


どうやら教室に残していったのは
あの何とも言えない空気だけでなく、
自分のお弁当まで残していってしまったのだ。

今から取りに行ったところで食べる時間はもう僅か…。
作ったのは日和だ。残したら何て言われるか…。
クラスに入るのも気まずい。
だがその前に、正直クラスに戻れるかもわからない。


…三つ。
あたしはここまで来た道を

「……覚えてない………ぅう…。」


入学してまだ2、3日。
もちろんあたしは校内を完全に把握などしていない。

…困った…困った困った!
人見知りだから声なんて掛けれない。
それに…先輩達って…なんか…
こ、怖い!!!


いくつか教室の前を通り過ぎたが、
煙草の煙ったさや、
乱闘が始まっているのだろう、物が壊れる音や、
汚い言葉を叫ぶ声が、廊下に響き渡っていた。
 
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