死に神ゲーム



「え、・・・」




中に入った私は軽く驚いた。


だって中には男女合わせて七人が椅子に座ったり壁に寄り掛かっていたからだ。


だって、どうみても全員が迷子だなんてありえないし、第一もう閉園だった。






「あれ、君も腕輪が壊れたの?」




「え、はい・・・」





一番近くにいた同い年ぐらいの男の子が話しかけてきた。


帽子を被っていたけど微かに覗いている髪は赤色だった。



ああ、こういう声ってハスキーボイスっていうんだっけ・・・。




「俺もなんだ。帰ろうとしたら外れなくってさ。参っちゃうよ」




口を尖らせてその子は言った。


なんだか、かわいらしい人だな。





「あ、名前は?俺、荒木香(アラキキョウ)っていうんだ」



「私、滝本雫っていいます」




「歳は?」




「21」




「なんだ一緒じゃん!タメ語でいいよ。よろしくな、雫!」




「う、うん。よろしく香君」





差し出してきた手を握り握手をすると、香でいいよと言われたのでお言葉に甘える事にした。



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