死に神ゲーム





電車を乗り継いで1時間。

プラントランド程じゃないが、結構話題の遊園地に来ていた。


・・・来たのは、いいのだが・・・。






「本日は貸し切りとなっております!申し訳ございませんが、本日はお引き取り願います!」






ざわつく人混みの向こうで、遊園地の従業員らしき男性が叫んでいる。

てか・・・。






「遊園地貸し切りって・・・」



「すげーな・・・」






あまりの規模の事に、私も雅人もブーイングするどころじゃない。

いるんだね、遊園地貸し切りにするような人って・・・。






「はぁ・・・ゴメン雫。せっかく来たのに遊べなくて」



「いや・・・まあ、仕方ないよ」






文句の一つぐらいはあるが、雅人が自分を元気づけようとしてくれたであろうは、ここに来るまでに分かった。


ちょっと怒りづらいので、特に何も言えない。






「それにしても、貸し切りしちゃうってどんな人だろうね」



「さあ?バリバリのイケメンの御曹司とか?」



「だったらもっと別の場所に行くでしょ」






こんな遊園地に来たりしないよ。




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