死に神ゲーム
「ちょっと待ってよ!」
「ん?」
「ケーキバイキングじゃなかったの!?なんで駅に・・・」
さっさと私の手を引いて駅へと歩いていく雅人。
ケーキ屋に行くのに電車は使わない。
「あれはね、嘘!」
「はあ!?」
「あーでもしなきゃ、雫外に出なかっただろ?」
それはそーだが・・・。
「あのタダ券は?」
「あれ、期限切れちゃったんだよね」
「・・・・・・」
悪気なく笑いながら言った雅人に呆れて何も言えない。
もうここまで来たら家に引き返すのも億劫だ。
「・・・で、今は何処に向かってるの」
「遊園地!雫、遊園地も好きだろ?」
頷く事が出来ない。
確かに好きだったが、プラントランドに行ってからは答えに迷ってしまう。
「ほら、行こうぜ雫!」
「!ちょ、引っ張らないでよ」
なぜだかいつもよりテンションが高めの雅人。
どーしたんだ?
「(まあ・・・いっか)」
思わず笑みが零れてしまった。