短編■ 幸薄な僕

何故か分からないんだけれど、やたらとボディタッチをされるようになったんだ。

ベタベタと。


“いや、普通に考えて触る必要なくないか?”って言う時――

例えば教科書を貸してあげただけ――足りないプリントをとってあげただけ――

いちいち しな垂れかかる。


何故だろう。
将来売春でもしたいのだろうか。ベタベタしてくるのは何故。

背中に手を添えられるだけで、違う意味でゾクゾクしてしまう。

そう、ゾっとしてしまうと言った方がいいだろう。


僕が彼氏なら、誰かしらにベタベタ節操なく触る彼女なんて嫌だ。

しかし、誰が発祥なのか、クラスの女子はボディタッチがお好きらしい。

だからクラスの男子はデレデレしている。

そんなモンに騙されない、僕は。




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