青空のむこうに~バスケに恋して~
こんなに笑ったのっていつぶりなんだろう…?
虎鉄やマホと出会ったおかげもあるけど、トージとここでバスケを始めてからだいぶ、暗闇から抜け出しつつあるんじゃないかなって思えてきた。
ただ、やっぱりフリースロー対決が終わらないと何とも言えない。
それに、私はまだトラウマを乗り越えたとは思えない…。
「あー、でも…。トージって女の子にメアドとか聞かれて交換いっぱいしてそうだね…」
「知らんヤツと交換してどうすんだよ。地元の同級生以外は登録してないよ、女の子のなんて」
まあ、星羽は男子校だもんね…。
じゃあ、彼女とかいないのかな。
あ、いたらこんな風に私なんかに時間割いてないか…。
「じゃあ、彼女は…」
「いるに決まってんじゃん。バスケが恋人♪」
「ぶっ」
爽やかな顔して変な事言うトージ。
飲みかけたスポーツドリンクが変なとこに入った。
「ごほっ」
「おいおい、大丈夫か?」
咳き込んだ私の背中をポンポンとたたく。