青空のむこうに~バスケに恋して~


『大丈夫。傷が残っても残らなくてもオレが嫁にもらうから』


なぁんて、トージに言われちゃったよ~って事は両親には言えないけど。


紀子はずっと俯いたままで、私の顔を一度も見なかった。

私も悪い部分はあったし、もういいですとは言ったけど、治療費は負担しますって申し出があったから、それは受ける事にした。




「あっという間に夏休みか~。今年は一緒に合宿行けるんだね」

「うん…」


外を眺めていたマホに言われて私は頷く。


憧れていた合宿。

こんな形で行けるとは思ってもみなかった。


今年の夏休みは最高のモノになりそう。

去年がサイアクだっただけに…。



でも、トージと出会ったのは去年の夏だったんだよね。


その後、モルから間違いメールがきて…。


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