また、明日~天使の翼を持つキミへ~
ガラガラっと開いた窓。
よく見える位置に移動する。
「親太郎っ!! 大丈夫っ!?」
口元に手を当て叫んだ。
「んー……何とか生きてる……」
親太郎の声は、やっとであたしに届くくらいの声だった。
「菜緒」
「ん?」
「帰りに、肉まん買ってきて」
「食欲あるの?」
「ないけど、肉まんなら食えるかも」
そう言って、親太郎は咳込んだ。
「わかった。急いで帰ってくるから、大人しく寝てなさいよ」
「へ〜イ」
そのままベッドに倒れ込んだ親太郎。
窓が閉まったのを確認して、あたしは学校へと走った。