また、明日~天使の翼を持つキミへ~
「親太郎、はい、これ」
親太郎の部屋で、早速新曲の楽譜を渡した。
「あ、あとこれもね」
「おー、サンキュ」
のっそりベッドから体を起こした親太郎。
あたしからコンビニの袋を受け取り、中から肉まんを取り出した。
「まだ顔色悪いね」
「んー…まだ怠いわ」
「昼ご飯食べれたの?」
「いや? 食ってねぇ。 腹もへらねぇし。でも、これは今食っていい?」
そう言って、肉まんの包み紙を開けた。
「飲み物持ってこようか?」
「んー。冷蔵庫に麦茶があるから、それでいい」
「はいはい」
よいしょ。 と、立ち上がる。
元気のない親太郎は、肉まんを頬張りながら、新曲の楽譜に目を通していた。
まだ、楽譜は赤みを帯びているようだった。
もしかしたら、叶くんの照れ屋がうつったのかもしれない。
いつも、恥ずかしそうに顔を真っ赤にしているから。